
HP Zシリーズはワークステーション市場で国内シェアNo.1のラインナップです。しかし「Z2・Z4・Z6・Z8」と数字が並んでいても、何が違うのかわかりにくい——実際に仕入れ・整備・販売してきた立場から、各モデルの立ち位置と選び方を整理します。
HP Zシリーズとは
HP Zシリーズは、HP(ヒューレット・パッカード)が展開するプロフェッショナル向けワークステーションのブランドです。Z2・Z4・Z6・Z8という4つのラインナップがあり、数字が大きくなるほどハイエンドになります。
国内の設計事務所・映像制作会社・研究機関・医療機関などで広く採用されており、中古市場への流通量も多いため、整備品での入手がしやすいのも特徴のひとつです。
Z2・Z4・Z6・Z8の違い
| モデル | CPU | メモリ最大 | CPUソケット | 主な用途 |
|---|---|---|---|---|
| Z2 | Core i5〜i9 / Xeon W-1300 | 128GB | シングル | CAD入門・動画編集・一般業務 |
| Z4 | Xeon W-2400 / Core i9 | 256GB ECC | シングル | 本格CAD・3DCG・映像制作 |
| Z6 | Xeon W-3400 | 2TB ECC | シングル(デュアル対応) | 大規模シミュレーション・レンダリング |
| Z8 | Xeon W-3400 ×2 | 4TB ECC | デュアル | 最大級の並列計算・商業レンダリング |
💡 選び方のポイント
- CAD・中規模3DCG → Z4がコスパ最良
- 大規模アセンブリ・長時間レンダリング → Z6
- デュアルCPUが必要な用途 → Z8(価格も跳ね上がる)
- 予算を抑えたい・入門用 → Z2(中古なら5〜8万円台)
各モデルの詳細
Z2:エントリーワークステーション
Z2はZシリーズの中で最もコンパクト・低価格なモデルです。タワー型(Z2 Tower)とスモールフォームファクター(Z2 SFF)の2形状があり、省スペースで使いたい場合にも対応しています。
CPUはCore i5〜i9またはXeon W-1300シリーズを搭載。ECC非対応の構成もあるため、ECCが必要な用途には注意が必要です。軽量CAD・Photoshop・一般的な動画編集であれば十分なパフォーマンスを発揮します。
Z4:Zシリーズのスタンダード
Z4はZシリーズの中で最もバランスが良く、実際の現場でも最も多く見かけるモデルです。Xeon W-2400シリーズを搭載し、ECC DDR5メモリに対応。PCIeスロットも充実しており、プロGPUの搭載や将来的な拡張がしやすい構成です。
SolidWorks・AutoCAD・DaVinci Resolveなど主要ソフトウェアのISV認定も取得しており、業務での安定動作が保証されています。
関連製品
HP Z4 G5 Workstation
Xeon W3-2435(8コア16スレッド)/ 32GB ECC DDR5 / 512GB NVMe / RTX A2000 12GB
¥298,000(税込)
Z6:ヘビーユーザー向けシングルCPUモデル
Z6はXeon W-3400シリーズを搭載し、メモリは最大2TBのECCに対応します。シングルCPU構成ながら、PCIeスロットを多数持ち、複数のGPUや高速NVMeを並列接続できます。
映像制作プロダクション・研究機関・金融システム開発など、「Z4では少し足りない」という用途に向いています。
Z8:デュアルCPUの最高峰
Z8はZシリーズの最上位。Xeon W-3400を2基搭載したデュアルCPU構成が可能で、コア数・メモリ帯域ともに他のモデルを圧倒します。価格は新品で100万円を超えるケースも多く、主に商業スタジオ・研究機関・大学向けの機材です。
⚠️ Z8の中古購入時の注意
Z8のデュアルCPU構成は2基のXeonが同一ステッピングである必要があります。中古購入時はCPUの組み合わせが正しいかを確認してください。また電源容量が大きいため、設置場所のコンセント容量にも注意が必要です。
世代について
現行世代はG5(第5世代)です。中古市場ではG4・G3が多く流通しています。
| 世代 | CPU世代 | 中古相場(Z4の場合) |
|---|---|---|
| G5(現行) | Xeon W-2400 / W-3400 | 新品〜30万円台 |
| G4 | Xeon W-2200 / W-3200 | 8〜18万円 |
| G3 | Xeon W-2100 / W-3100 | 4〜10万円 |
コストを抑えたい場合、G4のZ4は性能・価格のバランスが非常に優秀です。Xeon W-2245(8コア)・32GB ECC・512GB NVMeの構成であれば、現役の設計・映像業務に十分対応できます。
まとめ
📌 この記事のまとめ
- Z2〜Z8はスペック・価格・用途がはっきり分かれている。まず用途を決めてからモデルを選ぼう
- コスパ重視の本格用途ならZ4が最もバランスが良い
- 大規模計算・長時間レンダリングにはZ6、デュアルCPUが必要ならZ8
- 予算を抑えたいなら1〜2世代落ちの中古G4が狙い目
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